眠剤(睡眠薬)に関する知識で勘違いされている方いませんか?!
強制的に睡眠を誘うもので、効果の時間が違うだけだと思っている方が多いように感じます。
ある意味ではあっているんですけど... (^^ゞ
眠剤の種類は多く、薬効分類では、
・入眠剤
・睡眠導入剤
・睡眠誘導剤
・睡眠障害改善剤
・不眠症治療薬
・睡眠剤
などに分けられます。
使用目的(薬効)によりに分類されているので、同じようなものでも結構違うものだと分ります。
処方薬(錠剤・カプセル剤)を一覧
そこで、眠剤として多く使われている処方薬(錠剤・カプセル剤)を一覧表にしてみました。
※Googleスプレッドシート <リンク>
薬理作用による分類
薬理作用によって、ほとんどの眠剤は以下の分類に分かれています。
・ベンゾジアゼピン系睡眠薬
など
・非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(非BZD系睡眠薬)
など
・バルビツール酸系睡眠薬
など
薬理作用とは、薬が体のどこにどうやって作用するかという感じの意味です。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、脳内で神経興奮に関わるベンゾジアゼピン受容体(BZD受容体)を刺激することで、脳の興奮が抑えられ眠気などがあらわれるという作用を使った睡眠薬です。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬にある『ベンゾジアゼピン骨格』という構造を持たない睡眠薬です。
バルビツール酸系睡眠薬は、脳の大脳皮質や脳幹に作用して、脳の覚醒を抑えることで、眠気や鎮静の作用使った睡眠薬です。
さらに最近では、
脳の覚醒を促進する神経伝達物質オレキシンの受容体を阻害することで、脳を睡眠状態へ移行させ、睡眠障害(不眠症)を改善するオレキシン受容体拮抗薬という睡眠薬があります。
半減期による分類
それぞれの睡眠薬は、半減期(時間)の違いから
・超短時間型(半減期が2~4時間程度)
など
・短時間型(半減期が6~12時間程度)
など
・中時間型(半減期が12~24時間程度)
など
・長時間型(半減期が24時間以上)
など
に別けられています。
半減期とは、薬の成分の血中濃度が半減するまでの時間です。
半減期による分類と作用時間が違うことを確認
お医者様は、薬の作用、副作用や症状などによって、その時点で適切であろう睡眠薬を処方しますが、私達は"時間"という単語からこれならスッキリ目覚めれるとか、長い時間ちゃんと寝れるとか勘違いすることが多いです。
そこで、半減期と作用時間を分かりやすくグラフにしました。
というように、○○時間型と作用時間が必ずしも一致していないのです。
薬によって、丸一日頭がぼやっとすることもあります。
しかし、それも個人差が大きく、睡眠薬はあくまでも睡眠の手助けをするためのものです。
眠剤の服用と実生活
睡眠薬を飲んでも全く寝れないこともあり、お医者様に相談しても症状や原因などから『睡眠薬は出すけど、もし日中眠くなったら寝たほうが良い』と言われることもあります。
ここまで不眠症や睡眠障害になったら、仕事などはまずできなくなります。
これは、生活改善などでどうにかなるものではありません。
昼夜逆転による不眠症などは、また別の話です。
これは大事なことですが...
睡眠薬は扱い方によっては、非常に大きな副作用を引き起こすものがありますので、服用タイミングや処方量はしっかり守ることが大切です。
眠れないからと言って大量に摂取すると、大きな障害を負うこともありえます。
このように、睡眠薬と言っても多種多様なものが存在することが分かったことと思います。
生活習慣による不眠や睡眠障害は、生活リズムを整えることで予防できますので、気にかけながら生活しましょう (^^♪
記事中の眠剤は錠剤薬として、ゾルピデム(マイスリー)、トリアゾラム(ハルシオン)、ゾピクロン(アモバン)、エスゾピクロン(ルネスタ)、ブロチゾラム(レンドルミン)、ロルメタゼパム(ロラメット、エバミール)、リルマザホン(リスミー)、フルニトラゼパム(ロヒプノール、サイレース)、二トラゼパム(ベンザリン、ネルボン)、エスタゾラム(ユーロジン)、二メタゼパム(エリミン)、クアゼパム(ドラール)、フルラゼパム(ダルメート、ベノジール)、ハロキサゾラム(ソメリン)、 スポレキサント(ペルソムラ)を紹介していますが、飲み薬や静注薬などがあります。
眠剤の中には、組み合わせて使えるものと、使えないものがあります。症状などによって選択されます。
私も睡眠障害があり、2種類の眠剤を服用しています (ToT)
眠剤は飲むタイミングが重要です。
自分に合ったタイミングで上手に睡眠をコントロールしていきましょう (^^♪