retireSakiの日記

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糖尿病⑤:糖尿病の併発症の割合を公表されている最新の推計患者数からみてみよう

 過去4回の記事で糖尿病の怖さなどを述べてきました。
併発性が怖いといわれてもピンときませんよね?!

そこで、今回は政府統計ポータルサイト『e-Stat』のデータを使って、糖尿病の併発症の割合を調べてみたいと思います。

 e-Statの膨大なデータセットから最新の情報を取得しようと思ったら...
2018/末までに2017年のデータが公開されているはずなんですけど、平成26年(2014) までのデータしかないので、それを使うことにしました(^^ゞ

 ちなみに患者数のデータは3年に一度の調査しか行われていません。

 まずは使用している分類名称についてから...

1.使用している分類名称

 厚生労働省は、公表している統計等の名称は、世界保健機関 (WHO) が死因や疾病の国際的な統計基準としている分類『疾病及び関連保健問題の国際統計分類(国際疾病分類, ICD)』に準拠して公表しているので、その日本語名称となっています。

読めばおおよそ分かる名称なので、細かい説明は省略します。

分類については、厚生労働省の該当ページをご覧ください。

www.mhlw.go.jp

 余計にわかりづらくなるかも知れませんが、要は大分類>中分類>小分類と分割されて、名称が定義されているだけです。
気になった分類の内容を調べたほうが楽です(^^♪

2.使用しているデータ
www.e-stat.go.jp

 e-Statから、『平成26年 上巻第64表 推計患者数,副傷病×主傷病(傷病分類)×入院-外来別』のデータを元に、さらに集計しているので、あくまでも参考データとしてください。
元々が推計値なので、参考なんですけど(^^ゞ

3.注意事項

 今回使っている名称での注意事項今回使っている名称での注意事項。
そのまま掲載してますが、お役所らしい文章ですw

※1 主傷病とは入院患者においては、入院の理由となった傷病、外来患者においては、調査日現在、主として治療または検査をした傷病をいう。

※2 副傷病とは、主傷病以外で有していた傷病をいう。(本調査では、糖尿病、肥満、脂質異常症、高血圧、虚血性心疾患、脳卒中、閉塞性末梢動脈疾患、大動脈疾患、慢性腎不全、精神疾患のみを把握している。)

※3  精神疾患」とは、アルツハイマー病を含む認知症、 精神作用物質による精神及び行動の障害、統合失調症統合失調症型障害及び妄想性障害、 気分[感情]障害、 神経症性障害、てんかん、その他の精神及び行動の障害をいう。(「知的障害<精神遅滞>」は含まれていない。)

※4 副傷病は複数答となっている。

では、早速見てみましょう!

4.主傷病が糖尿病で、副傷病で見つかった傷病

 併発症で問題なる傷病がやはり上位にあります。必ずしも糖尿病だけが原因ではないかも知れませんが、要因となっているのでしょう。
また、肥満が少数のことから、必ずしも肥満が原因となっていないことが分かると思います。

 使用されている項目名の補足
・副傷病なし
・糖尿病(性)腎症
・糖尿病(性)眼合併症
・糖尿病(性)神経障害
・上記以外の合併症を伴う糖尿病
・肥満(症)
脂質異常症(高コレステロール血症等)
・高血圧(症)
・虚血性心疾患
脳卒中・閉塞性末梢動脈疾患
・大動脈疾患(大動脈解離、大動脈瘤
・慢性腎不全(慢性腎臓病)
精神疾患
・その他の疾患

 肥満(症)の割合が少ないですよね!
なんども記事にしていますが、逆にいえば痩せていても糖尿病になるということです。

高血圧(症)や脂質異常症(高コレステロール血症等)は気をつけて生活したいですよね。
もし、これらの症状が現れたら、しっかり病院で検査してもらいましょう!

 5.主傷病が糖尿病以外で、副傷病で糖尿病(性)腎症・眼合併症・神経障害などが見つかった傷病

糖尿病(性)腎症、糖尿病(性)眼合併症、糖尿病(性)神経障害、これ以外の合併症を伴う糖尿病が見つかった主傷病でグラフを作成しました。


使用されている項目名の補足
・Ⅰ 感染症及び寄生虫
  ・腸管感染症(再掲)
  ・結核(再掲)
  ・皮膚及び粘膜の病変を伴うウイルス疾患(再掲)
  ・真菌症(再掲)
・Ⅱ 新生物
  ・(悪性新生物)(再掲)
  ・胃の悪性新生物(再掲)
  ・結腸及び直腸の悪性新生物(再掲)
  ・気管,気管支及び肺の悪性新生物(再掲)
・Ⅲ 血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害
・Ⅳ 内分泌,栄養及び代謝疾患
  ・甲状腺障害(再掲)
・Ⅴ 精神及び行動の障害
  ・統合失調症統合失調症型障害及び妄想性障害(再掲)
  ・気分[感情]障害(躁うつ病を含む)(再掲)
  ・神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害(再掲)
・Ⅵ 神経系の疾患
  ・Ⅶ 眼及び付属器の疾患
  ・白内障(再掲)
  ・Ⅷ 耳及び乳様突起の疾患
・Ⅸ 循環器系の疾患
  ・高血圧性疾患(再掲)
  ・(心疾患(高血圧性のものを除く))(再掲)
  ・虚血性心疾患(再掲)
  ・脳血管疾患(再掲)
・Ⅹ 呼吸器系の疾患
  ・急性上気道感染症(再掲)
  ・肺炎(再掲)
  ・急性気管支炎及び急性細気管支炎(再掲)
  ・気管支炎及び慢性閉塞性肺疾患(再掲)
  ・喘息(再掲)
・ⅩⅠ 消化器系の疾患
  ・う蝕(再掲)
  ・歯肉炎及び歯周疾患(再掲)
  ・胃潰瘍及び十二指腸潰瘍(再掲)
  ・胃炎及び十二指腸炎(再掲)
  ・肝疾患(再掲)
・ⅩⅡ 皮膚及び皮下組織の疾患
・ⅩⅢ 筋骨格系及び結合組織の疾患
  ・炎症性多発性関節障害(再掲)
  ・関節症(再掲)
  ・脊柱障害(再掲)
  ・骨の密度及び構造の障害(再掲)
・ⅩⅣ 腎尿路生殖器系の疾患
  ・糸球体疾患,腎尿細管間質性疾患及び腎不全(再掲)
  ・前立腺肥大(症)(再掲)
  ・乳房及び女性生殖器の疾患(再掲)
・ⅩⅤ 妊娠,分娩及び産じょく
  ・妊娠高血圧症候群(再掲)
・ⅩⅥ 周産期に発生した病態
・ⅩⅦ 先天奇形,変形及び染色体異常
・ⅩⅧ 症状,徴候及び異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの
・ⅩⅨ 損傷,中毒及びその他の外因の影響
  ・骨折(再掲)

 

 こんなデータを見ると、別の病気で病院に行ったら、実は糖尿病も発症していたと!怖いです(^^ゞ

上位の
・ⅩⅣ 腎尿路生殖器系の疾患
・糸球体疾患,腎尿細管間質性疾患及び腎不全(再掲)
・Ⅸ 循環器系の疾患
・Ⅳ 内分泌,栄養及び代謝疾患
・Ⅶ 眼及び付属器の疾患
・(心疾患(高血圧性のものを除く))(再掲)<Ⅸ 循環器系の疾患>
あたりは気をつけたいところです。

 よく聞くパターンは、
『最近目の調子がおかしくて眼科に行ったら、白内障でした。そして、内科にも行って検査しない!って言われたので、内科に行ったら糖尿病だった』
というものです。

 

気になった方はお医者様に相談してみましょう!
また、こういう時にかかりつけ医がいると良いですよね (^^♪
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