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バドミントン (羽球)を科学する -クリア編-

 大半の人は、バドミントンを子供の頃に一度は遊んだことがあるでしょう。
近年の日本は、本当にバドミントンが強くなっていますよね。

バドミントンのクリア

 バドミントンの選手または選手だったかどうかは、サーブと(ハイ)クリアを見ただけでも、すぐに分かるぐらい基本中の基本です。
しかし、基本である以上に、ゲームの駆け引きを左右するほどのテクニックでもあるのです。

 今回は、ハイクリアを中心に科学します(^o^)v

シャトルの軌道の差

 サーブもクリアも打ち出し時の初速が非常に大切です。

バドミントンのクリアの軌道

 経験者のクリアは、上図のオレンジ色の破線ように、選手の頭上近くの高い位置で急降下することで、返球の難易度を上げます。
しかし、選手の経験がない人や経験の浅い人のクリアは、緑色の実線のような放物線に近い軌道を描くため、返球が簡単なのです。

 シャトルの落下位置が高いほど、相手は遠近感がつかみにくくなるのと同時に、自分は次の動作に備える時間稼ぎもできます。

バドミントンのクリアの軌道と羽根と羽毛の変化

球の落下角度が垂直に近いほど、シャトルの先端を捉えにくく、先にシャトルの羽がラケットのガットに当たってしまうため、返球が甘くなって返ってきます。

どうして、このようなシャトルの軌道が生まれるのか?!

イメージを図解すると...

こんな感じです。

① 打った直後のシャトルが十分に速度が早いと、羽根、羽毛が閉じて、空気程度少なくなります。
② 速度が落ちてくると、戻り力の強い羽根が先に元の位置に回復し、空気抵抗が増大し、球速が落ちます。
③ さらに速度が落ちたことで、すぐに羽毛も広がり、更に空気抵抗が増えて、球速が一気に落ちます。
④ このため、シャトルが突然落下するような軌道を描くのです。

相手からすると、頭上のシャトルが突然落ちてくるように見えます。

 この原理は、クリアほどの急激な軌道は描きませんが、サーブでも同じような現象が起こります。
サーブでは、クリアより打ち上げる高さが高いので、バドミントンの強い選手が打ったサーブを初心者が打ち返すことすらできないことはよくあることことです(^^ゞ

返球を難しくする二次的な要因

 バドミントンは屋内スポーツなので、ほとんどの場合、体育館を使用します。
一般的な体育館の天井にはライトがついていますが、間接照明が設置されていない場合が大半です。
直接照明だと、ライトの光が目に入ってしまいますし、天井が白系統で明るいと、シャトルの白と混ざって認識がしくくなります。
また、一般の体育館は天井が低く、反射光による照明がないので、試合がやりにくいです。

まとめ

 シャトルの軌道は、気温や湿度、室内の風の動きの影響をもろに受けます。
昔、某国の試合で意図的に空調を操作したのではないかと、国際的に疑惑になったほどです。

 試合では、そのゲームで使用するシャトルを使って、ゲーム開始前などに何度が打ち合って、そのシャトルのチェックなどをします。

 高いクリアやサーブのようなシャトルの軌道では、それを返球する人は落下し始めると同時に、返球の位置を半歩程度ずつ前方または後方に移動しながら調整します。


 今回は、ハイクリアを中心に開設しましたが、クリアにはいくつか種類があります。
ハイクリアは遠く高いクリアです。
ドリブンクリアはハイクリアより低く速い攻撃なクリアです。

 バドミントンの打ち方やその軌道は、理論で科学的に説明できます。
当然、選手は軌道を推測しやすく、返球してくることが大前提となります。
このため、バドミントンでは、駆け引きそのものがゲームを決める重要な要素です。
バドミントンの試合が面白いのは、こういった部分だと思いますよ(^o^)v

 バドミントンでは、ヘアピンなど打ち方の種類によって、ラケットを持ち替るやり方と、持ち替えないやり方があります。
個人的には、持ち替えないやり方の方が理に適っているので好きです。
以前の中国が最強だった頃に、中国の強い選手の多くが使っていた持ち方です(^^ゞ

 今後、このシリーズを続けるかどうかは決めていません。
気分と記事の反応次第ですねw

 

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